テレワークに日報を導入するメリットと導入方法を紹介

春緒

春緒

2021.09.02
テレワークに日報を導入するメリットと導入方法を紹介 イメージ

オフィス以外でも勤務できるテレワーク。行った業務は自分で報告しなくてはいけません。その方法として初めて日報を導入した企業では、最初は毎日の報告に戸惑ったという人も多いのでは。

業務の内容や進捗状況、やり残したことを記載して提出…めんどくさいなあ、なんて思っていませんか?それはとてももったいない!日報をうまく活用すれば、コミュニケーションやライフバランスなどのテレワークの問題を解決することもできるんです。

日報の仕組みそのものを見直して、テレワークの課題や問題の解決につなげましょう!


▼ 目次
1. テレワークで日報を導入する3つのメリット
1-1. コミュニケーション不足を補える
1-2. オンとオフのけじめになる
1-3. ミスや間違いを指摘してもらいやすくなる
2. テレワークでの日報の2つのデメリット
2-1. 煩雑な業務が増える
2-2. 内容が毎日同じになる
3. テレワークで日報を導入するには?
3-1. できれば安く、簡単に!お手軽ツール
3-2. 会社全体で習慣化したい!サポートサーピス
4. 日報と業務報告書の違いは?
4-1. 提出頻度の違い
4-2. 役割の違い
5. 日報を上手に活用して、テレワークをもっと快適に


 

テレワークで日報を導入する3つのメリット

日報はただ毎日の業務を記録するだけのものと思いがちですが、実は使い方次第ではさまざまなメリットがあるんです。

わたしの職場では普段からその日あったことを簡単にまとめる日報を使用していますが、部署内で情報共有ができるので、テレワークの翌日もスムーズにオフィスでの業務が始められます

テレワークでの課題と、それを解決する日報のメリットをそれぞれまとめました。
 

コミュニケーション不足を補える

サイボウズ チームワーク総研の調査では、テレワークではコミュニケーションを取りづらいと回答した人が56.2%という結果に。また、19.6%の人が「もっとコミュニケーションを取りたい」と答えました。

さらに8.3%の人は、業務に関わるコミュニケーションが0分!これでは、円滑な業務体制とは言い難いですよね。

オンライン通話ツールなどである程度の改善を見込めるものの、業務システムとして新しい仕組みには慣れるのに時間がかかることも。まずはいつもの業務の中で工夫したい!というときは日報が便利です。

日報は毎日提出するもの。この日報を工夫すれば、情報交換やコミュニケーションの不足を補えます。備考欄や自由記述の欄に業務上困ったことや初めて行ったこと、その反省などを書き込んで、提出先からフィードバックが受けられる機会を設けましょう。

日報欄に「返信欄」を設けるだけでも大丈夫。記録に残るので、あとから見直したときに自分の成長が可視化できるというメリットもあります。

「ただの報告書」と思わず、コミュニケーションや情報共有の機会として日報を活用しましょう!

テレワークとコミュニケーションについては、こちらも!

 
 

オンとオフのけじめになる

セイコーホールディングスの「セイコー時間白書2021」 では、42.3%の人が「生活のメリハリがはっきりしなくなった」と解答。家で仕事をしていると、オンとオフの切り替えがはっきりしないという人もいるようです。

そこで一日の業務の締めくくりとして日報を作成すれば、ひとつの区切りに。今日の業務を可視化することで、仕事の達成感にもつながります。

日報を会社へ提出するだけのものに終わらせず、自分自身のルーティンの中に組み込んでしまえば、オンとオフの切り替えスイッチにもできるのです。また、その日にやり残した仕事を整理するので、次の日の始業もスムーズです。

それに日報を提出したら、そのあとの業務の続きには手を付けづらくなりますよね。時間があればあるだけがんばってしまう、という人は、そうして強制的に仕事を終えてしまうのも手です。会社に提出するもの以外に、自分自身のための日報を用意しても。

「働き方を自由に決められる」ということは、「自分自身を管理をしなくてはいけない」ということでもあります。通勤がなくなったぶんの時間を有効に使うためにも、仕事の終わりはきちんと決めましょう。
 
 

ミスや間違いを指摘してもらいやすくなる

毎日の積み重ねを少しずつ報告する日報では、自分では気がつかなかった作業ミスや勘違いを指摘してもらうきっかけにもなります。

ほとんどできあがった後でデータに根本的な間違いがあった…なんてことにならないためにも、日々の報告でそこまでの作業を誰かに確認してもらうことが重要です。毎日提出する日報なら、間違いも早く見つけてもらうことができます。

また、ほかの人と進捗状況を共有することで、全体の流れが把握しやすくなるという点もメリットです。

仕事がうまく進まず困っている人も、手が空いている人が誰かわかれば、相談しやすくなりますよね。複数の目が入ることでミスを事前に防げたり、より効率的な方法を共有できたりすることも。

管理職だけでなく、チーム全体で日報を共有しあえば、お互いフォローしあうことができます。

テレワークでは仕事の全体像がつかみづらく、チーム全体の一体感も感じにくくなりがち。孤立しがちなテレワークでは、こうしたこまめな情報共有が業務向上のカギになります。
 
 

テレワークでの日報の2つのデメリット

使い方次第ではメリットいっぱいの日報ですが、うまく活用できないと困ったことに。

なんとなく提出しているだけでは、日報の目的がはっきりせずに、デメリットばかりが目立ってしまいます。こんな使い方では、むしろ日報が業務の負担に!

日報のデメリットを確認して、使い方の見直しに役立てましょう。
 

煩雑な業務が増える

日報はその日一日の業務内容を報告するもの。朝から行った業務を整理し、進捗をまとめ、その内容を振り返って…気がついたら終業時間を過ぎていた、なんてことも。

日報が「煩雑な業務」の一つになってしまったら、元も子もありません。ツールやテンプレなどを活用して、効率的に日報を提出できる環境を整えましょう。

また、日報に記載する項目は多ければいいというものでもありません。業務やプロジェクトごとに、毎日報告すべき項目は異なります。

これはある程度成果が出てからまとめて報告したい、という項目もありますよね。会社内で画一のフォーマットでは、過不足が出てしまう場合があるのです。

かといって、その日の業務ごとに日報の書式を作り直すのでは手間がかかります。「自由記述欄を多くとる」「必要な項目にだけ各自書き込むことにする」など事前に調整が必要です。

ツールを利用すれば、日報の作成がより簡単に!便利なツールものちほど紹介します。チームの大きさや必要に応じて、使い分けましょう。
 
 

内容が毎日同じになる

毎日のルーティンが重要な事務職などでは、日報に書くことも毎日同じということも。コピー&ペーストの繰り返しでは、日報の意味がありません。

メールの確認や簡単な問い合わせ対応などは、日々のルーティンとして「日常業務」などとまとめてしまうのも効果的。その場合は事前に提出先に報告したり凡例一覧を作成したりするなど、情報の共有をしましょう。

日報はあくまで業務状況を共有し、その改善につなげるためのもの。それ自体が不要な業務になってしまわないよう、導入の際にはその目的を明確にすることが大切です。

「同じことを間違いなく毎日していること」を記録するための日報であれば、詳細な内容を記載するよりも簡単にチェックができるタスク表を日報として利用したほうが便利な場合も。業務に合わせて工夫しましょう。
 
 

画像引用:https://www.nanotybp.jp/teleworkop/

テレワークで日報を導入するには?

ようやく仕事が終わった!と思ったころ、ExcelやWordを立ち上げて、日報を作成して…これでは、かえって仕事が増えたような気になってしまいます。

わたしの職場ではテレワーク中は簡単な業務報告を毎日メールし、それを月末にまとめなおして再提出するという手順を踏んでいました。

はっきり言って、二度手間ですよね。急にテレワークが始まった企業では、こんなケースも多いのでは。

急な働き方の変化にも対応しやすいツールや、将来を見据えて根本的にシステムを変革するためのサービスを紹介します。
 

できれば安く、簡単に!お手軽ツール

顧客情報やスケジュール管理もできる未来日報。クラウドを利用しているので、インストールも不要です。突然の社会情勢の変化で社員一人ずつの要望に対応しきれないというときにもすぐに活用できます。

いつも使っているツールでもっと手軽に!という場合は、Chatworkなどチャットツールのタスク管理機能を活用しても。「チャットだけでは情報が少なすぎる」というときに、タスクの進捗状況をあわせて共有・記録することができます。

本格的な導入のまえにまずはどんな機能が必要なのかモニタリングしたいというときには、これらのツールを利用してみて、社員の声を集めるのもいいですね!
 
 

会社全体で習慣化したい!サポートサーピス

多様な働き方やその日の予定、個々のタスク管理までまとめて整理したいという企業には、nanotyがおすすめ。

午前と午後にそれぞれ入力した業務予定を一日の最後に振り返ることで「今日はなにしたっけ…?」と曖昧な記憶で日報を作成することを防ぎます。

また、勤務の最初にその日のタスクを計画することで、一日の時間を有意義に活用することも。自分の働き方を管理するためにも使えるので、日報がただの報告に終わらず、業務の改善にもつながります。

勤務方法も管理できるので、オフィス出勤の日も一律に管理できるのも便利!
 
 

日報と業務報告書の違いは?

業務報告書は作成しているけれど日報は扱ったことがないという人もいるかもしれません。業務報告書と日報は記載する内容も重なりやすく、混同されがちです。

どちらも業務内容を報告するという目的は同じですが、提出頻度や役割には違いがあります。

会社によっては定義が異なる場合もありますが、ここでは日報と業務報告書の基本的な考え方をまとめました。
 

提出頻度の違い

基本的に日報は毎日提出します。その日の進み具合を確認できるので、プロジェクト全体の進み具合を確認することができるのが特徴です。

進捗が早い業務や新人社員のいるチームなど、こまめな情報共有が必要な場合は日報が適しています。

一方で業務報告書は、その業務自体が終わった時に提出を求められることが多いようです。提出頻度はそれほど高くありませんが「今月・今週の業務報告」という形で週報や月報のような形をとることもあります。
 
 

役割の違い

情報共有や確認の意味合いが強い日報に比べ、業務報告書は公的な意味合いが強くなります。

仕事の内容を明らかにし、担当した業務が正当に行われたことを報告するのが基本的な業務報告書の役割です。業務委託の際に提出を求められることがあるのも業務報告書ですね。

会社によっては日々の報告を日報、業務内容ごとにまとめたものを業務報告書と区別しているところもあるようです。だれに、どんな目的で提出するのかによって書き方も変わります。それはどんな目的で提出する書類なのか、まずは上司や提出先に確認をしましょう。

業務報告書についてはこちらも!

 
 

日報を上手に活用して、テレワークをもっと快適に

テレワークに慣れてくると、企業にも働く人にも課題が見えてきます。ひとつひとつの課題を解決するたびに新しい方法を取り入れるのでは、かえって煩雑ですよね。

昔からある日報の仕組みを見直してテレワークの問題を解決することは、変化への柔軟な対応としても有効です。目的をもって日報を活用することで、さらに快適なテレワーク環境を目指しましょう!
 

春緒
この記事を書いた人

春緒

フリーのWEBライター兼シナリオライター。好きなものは本と珈琲。年を取ったら、着物で生活する人になりたい
 
Twitter
note