テレワークでも業務改善できる環境づくりとおすすめツールを紹介!

春緒

春緒

2021.08.06
テレワークでも業務改善できる環境づくりとおすすめツールを紹介! イメージ

社会情勢の変化とともに定着したテレワーク。このまま「ニューノーマル」として定着するのだと思ったら、なんとコロナ禍の収束後もテレワークを推奨すると答えた企業はわずか11.9%という調査結果が!

これには、準備不足のままテレワークに突入してしまったために起きたさまざまなトラブルが関連しているようです。どうしたら、テレワークの業務改善が図れるのでしょうか。

浮き彫りになってきたテレワークの業務上の問題と「ニューノーマル」を支えるツールやサポートを紹介します。


▼ 目次
1. テレワーク?オフィス勤務?
1-1. 59%の企業が実施!ニューノーマルなテレワーク
1-2. テレワークより効率的?まだまだ根強いオフィス勤務
2. web会議にソーシャルディスタンス…オフィス勤務もニューノーマルに
2-1. オフィスでのWEB会議は「うるさい」?スペースの確保が問題に
2-2. テレワークの業務改善はニューノーマルのオフィスの改善につながる
3. テレワークの問題は2つの「環境」にある
3-1. 情報の安全性は?備品や機材は?設備の「環境」
3-2. コミュニケーションがうまく取れない!人の「環境」
4. テレワークの「環境」を整えるには?お役立ちツールを紹介
4-1. オンラインツールで議事録も押印も簡単に
4-2. webオフィスツール「Remorks」
4-3. テレワークプラットフォーム「カチャット」
5. テレワークの業務改善でニューノーマル時代へ!


 

テレワーク?オフィス勤務?

大きく変化した昨今の社会情勢下で働き方も多様化してきました。緊急事態宣言が発出されたときにはテレワーク、それ以外ではオフィス勤務と使い分けている企業も多いのでは。

一方で、業種によっては社会状況に関わらず現状ではどうしてもオフィスでないと仕事にならないというケースもあるようです。

テレワークとオフィス勤務、それぞれの利点と現状をまとめました。

59%の企業が実施!ニューノーマルなテレワーク

デル・テクノロジーズの調査では、59%の企業がテレワークを実施したと回答しました。

新しい社会情勢に適した働き方として、テレワークが社会に広がりつつあることがわかります。なかでもテレワークによって業務効率が上がった人の意見としては「静かで割り込まれず、業務に集中できる」「通勤時間を業務時間に割り当てられる」などの回答がよせられています。

ほかの人がいないということは、自分の仕事だけに集中できるということ。また、会議や問い合わせがオンラインになったことで必要以上に時間を割かれずに済み、自分のペースを保てたという回答も。

オフィス以外に働く場所の選択肢ができたことで、業務が効率的に行えるようになった人もいるようです。

しかし、オフィス業務よりもテレワークのほうが効率的だと答えた人はわずか15%に留まります。現状では、テレワークでの業務環境はまだまだ最善とは言えないようです。

テレワークより効率的?まだまだ根強いオフィス勤務

同調査では、テレワークよりもオフィス勤務の方が業務上効率的だと答えた人は58%に上ります。その理由には、コミュニケーションや書類の電子化に関する問題やプリンターなどの機器がオフィスにしかないという設備の問題も上げられました。

情報漏洩防止の観点から持ち出しを禁止されている書類など、会社以外での使用が制限される資料は気軽に持ち運びすることができません。

電子化したデータとして管理する場合もサイバーセキュリティやウイルス対策など、さまざまな問題が残ります。

既存のツールやサービスを利用して会社全体のDX化を図ることもひとつの手ですが、いずれにせよ、社会的要請に対してリアルタイムに対応するというのはなかなか難しいもの。平常時から少しずつ準備を進めておく必要があります。

同調査ではテレワークを実施した企業のうち、68%は一部の業務や部門に限定したと回答しています。社員がテレワークを望んだ場合でも、業務内容のカスタマイズが間に合っていないというのが現状です。

web会議にソーシャルディスタンス…オフィス勤務もニューノーマルに

「社会情勢が落ち着いたら再びオフィス勤務に」と思っている企業も、すべて以前のままというわけにはいきません。

オフィス勤務においてもすでに業務のオンライン化が進んでいます。オフィス勤務で起きているweb会議の問題からニューノーマルの働き方を考えます。

オフィスでのweb会議は「うるさい」?スペースの確保が問題に

株式会社ブイキューブの調査によると、web会議の頻度が増えたと感じている人は8割に及びます。

また、オフィス勤務時に自席からweb会議を経験した人も増加傾向にあることが明らかになりました。さらに自社はオフィス勤務でも取引先の企業はテレワークという場合も。これまでとは違うテレワークの働き方は、オフィスでの勤務にも影響を及ぼしているのです。

ところが同調査では、自席でのweb会議を「うるさい」と感じたことのある人は約5割という結果に。

イヤホンなどを使用していると自分の声量がわからず、いつのまにか大きな声になっていることありますよね。マスク越しの声が聞き取りづらく、相手から声量を大きくするよう求められることも。

同じ部屋で複数の人がweb会議を行うと混線やハウリングの問題もありそうです。

同調査ではニューノーマルな時代におけるオフィスへの要望 (複数回答) として、「ソーシャルディスタンスが確保されている」が49.4%を占めました。続いて「web会議用のスペースがある」が44.4%です。

たくさんの人がいるオフィスでのニューノーマルは、スペースの確保が課題になっています。

テレワークの業務改善はニューノーマルのオフィスの改善につながる

ニューノーマル時代にはオフィス勤務にも新しい環境が求められています。これはオフィスが「複数ある働く場所のうちのひとつ」として見直されつつあるということでもあります。

テレワークで働く場所が自由に選べるということは、オフィスには誰も出勤しなくなるということではありません。オフィスでも自宅でも同じように働くことができ、必要なときに適した場所を選ぶことができるのがニューノーマルの働き方

今後もテレワークを導入する予定のない企業でも、社会全体の働き方が変わっていけばそれに対応することが求められます。テレワークの業務改善の問題はすべての企業が考えるべきニューノーマルの課題になっているのです。

テレワークの問題は2つの「環境」にある

テレワークが普及するにつれ浮かび上がってきたさまざまな問題。これは大きく2つの「環境」の問題に分類することができます。

これらは社員の数や業種によって個別にカスタマイズしていかなくてはならない問題です。2つの「環境」を見直して、テレワークの業務改善につなげましょう!

情報の安全性は?備品や機材は?設備の「環境」

前述の調査でも示されたように、テレワークでは機材や機器などの設備の「環境」が大きな問題になっています。大量の書類を整理するためのスキャナーや印刷機、コピー機などの大型機器は自宅のものでは限界が。

また、画質や音質、使用アプリケーションなどのPC環境もオフィスのものとは違います。

会社とはOSが違うのでデータが開けない…なんてことも。テレワークの期間が長くなると文具やインク代など細かな経費も気になりますよね。消耗品の経費の申請方法やその範囲は、会社全体で規則化しておく必要があります。

ほかにも機密情報を扱うときはフリーWi-Fiを避ける、ネットカフェなどのPCで個人情報を扱わないなどのセキュリティ管理も重要です。公共の場からweb会議に参加して、内容が周囲に聞こえてしまうという状況も避けなくてはいけません。

反対に、会社から持ち帰ったPCを家で開くときはプライベートな使用をしないようにしましょう。通販サイトや動画サイトにログインしたままにしておくと、勤務状況を疑われたり、プライバシーが侵害されたりするトラブルも。

業務用の私用のPCはできる限り分け、セキュリティにはくれぐれも注意しましょう。

コミュニケーションがうまく取れない!人の「環境」

相手が直接見えないオンラインでのコミュニケーションでは、コミュニケーションがうまく取れないといった問題が。特に電話やメールなど、顔が見えないツールではすれ違いや勘違いから意思疎通がうまくいかないケースがあります。

「電話ではなくオンライン通話を」「メールではなくチャットを」というように、できるだけ情報量の多いツールでやりとりをしましょう。それでもうまくいかないときは、定期的にオフィスでの対面会議を行うなどの工夫をしましょう。

テレワークのコミュニケーションに関しては、こちらも! 「体験してわかったテレワークで上手にコミュニケーションを取る工夫

 

テレワークの「環境」を整えるには?お役立ちツールを紹介

デル・テクノロジーズの調査では、テレワークの業務改善のために必要なものについて78%が「IT環境・ツールの整備」66%が「ペーパーレス化」を挙げました。

テレワークのための環境は一人一人の努力ではなかなか整備できないもの。会社や部署全体の業務改善のために便利なツールやサポートを紹介します。

オンラインツールで議事録も押印も簡単に

Googleの「Google ドライブ」やMicrosoftの「OneDrive」を利用して、データを共有しましょう。オフィスでは印刷して回覧していた資料も、データのままドライブツールを利用すれば修正やコメントを付け加えることも簡単です。

また「Zoom」などを利用してのweb会議は、録画して共有することもできます。議事録が必要な場合は「Slack」や「Microsoft Teams」「Chatwork」などのビジネスチャットに置き換えれば、発言がそのまま文章の記録として残ります

もちろん、会議中に資料に手直しをして「その場で最終版に」ということも可能です。クラウドサインを利用してネットワーク上で押印すれば、資料も議事録もぐっと作成時間が短縮できますよ。

webオフィスツール「Remorks」

オフィス勤務の人もテレワークの人も同じように業務管理をしたい!というときは、Remorksが便利です。ネット上に「出勤」することで、世界中どこからでもリアルタイムにコミュニケーションを取ることができます

また、テレワークを採用していないオフィス勤務の企業もこのツールを使えば新しい働き方への対応が簡単に!

ソーシャルディスタンス確保のために1室での利用者数を制限している場合や、ついたてやパネルで間切りしている部屋でも席を移動せずにつながることができます。

ソーシャルディスタンスを確保しながらオフィスの機器も使用でき、テレワークのときのように一人一人が独立して働けるので、より自由な働き方ができるのが特徴です。先行公開では8割が「業務の効率があがった」と回答しています。

テレワークプラットフォーム「カチャット」

テレワークプラットフォーム「カチャット」では、仮想ワークスペースやリモートディスクトップが利用できます。

これはインターネットさえ繋がれば、自宅のPCでもオフィスPCと同等の業務を行える機能です。セキュリティの管理されたネットワークを利用するので、情報管理も安心。このツールは一部の自治体や学校でも採用されています。

また、利用を許可する時間帯や曜日などをユーザーごとに設定でき、労働時間の超過を管理することも可能です。

テレワークでは、ついつい時間を越えて業務を続けてしまいがち。そうなると、残業手当の問題も出てきます。ツールを使って、テレワーク中の社員の働き方もきちんと把握しておきましょう!

テレワークの業務改善でニューノーマル時代へ!

オフィスでも自宅でも、それ以外の場所でも働けるテレワーク。その利便性を高め労働環境の改善を図ることは、働く人にとっても企業にとっても有意義なことです。

けれど現状では、新しい働き方にはまだまだ課題が残ります。

ニューノーマル時代に向けて、どんなツールでどんな規則でどんなふうにテレワークの環境を整えていくか…それは、今後の会社のあり方そのものを考えることにもつながるはず。

それぞれの会社の課題を把握し、便利なツールやサポートを活用して、テレワークの業務改善につなげていきましょう!

春緒
この記事を書いた人

春緒

フリーのWEBライター兼シナリオライター。好きなものは本と珈琲。年を取ったら、着物で生活する人になりたい
 
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