テレワークでも伝わる業務報告書の作り方とポイントを紹介

春緒

春緒

2021.06.24
テレワークでも伝わる業務報告書の作り方とポイントを紹介 イメージ

快適な自分の部屋で厳しい上司の目も届かない…テレワークでの作業には、自分一人の気軽さがありますよね。しかし、なにをしていたのかは会社に報告をする必要があります。

そう、業務報告書です!

同じ空間でお互いの仕事を確認しながら働く出勤時と違い、テレワーク時にはその日の業務内容を違う場所にいる人にもわかるように報告する必要があります。真面目に働いているのに、報告書に不備があると正当な評価がされないことも。

見えない努力を伝えるために必要な、テレワーク時の業務報告書のポイントをご紹介します!


▼ 目次
1. いまさら聞けない!業務報告書作成の基本手順
1-1. 「誰に」「なんのために」提出するのか確認する
1-2. 全体の構成を押さえる
1-3. 報告の構造はピラミッド型
1-4. 5W1Hで必要な情報を網羅!
2. いままでと同じじゃダメ? 在宅フリーランスの業務報告書
3. 業務報告書を簡単に作成するには?
4. 業務報告書って、なんのために書くの?
5. テレワークでの業務報告書は大事な情報交換のツール!


 

いまさら聞けない!業務報告書作成の基本手順

普段の勤務では、業務報告書を書いたことがないという人も多いですよね。テレワークになっていざその日の業務を報告しようと思っても、その完成形のイメージが持てなければきちんとした報告書は書けません。

まずは基本的な業務報告書について確認しつつ、テレワーク時に注意すべきポイントを押さえましょう!
 

「誰に」「なんのために」提出するのか確認する

業務報告書を書く前に、まず「それを誰に」「なんの目的で書くのか」を確認しましょう。上司に提出する日報なのか、次の担当者への引継ぎなのかでは書くべき内容も変わります。

特にテレワーク時は相手に自分の仕事が見えないので、必要であればその日の業務の前後の流れ (「昨日○○社様よりご連絡があり…」「来週から○○が担当する予定の…」など) も書き加えましょう。

逆にチーム内で共有する忘備録程度のものであれば、簡略化したものでも構いません。その場合は「議事録を参照」「詳細のデータはファイルに保存済」など、どこを見れば必要な情報が手に入るのかわかるようにしておきましょう。
 
 

全体の構成を押さえる

業務報告書の基本構成は、提出日・提出先・報告者と業務内容です。

業務内容には1日の業務・成果報告・所感・特記事項などを項目ごとに記載します。業務開始時間から終業時間までを時間軸に沿って順に記載するほかに、項目ごとにまとめる方法もあります。業務内容によって、情報をまとめやすい方法で書きましょう。

また、テレワーク時には相手からフィードバックをもらうためのコメント欄を設けることも。相手の姿が見えないのはこちらも一緒です。提出先とのスムーズな情報交換を意識しましょう!

業務報告書の基本構成

・提出日
・提出先
・報告者
・業務内容(1日の業務・成果報告・所感・特記事項などを項目ごとに記載)

報告の構造はピラミッド型

書式は会社から指定されることも多いですが、具体的な内容はどんなふうに書けばいいのか悩みますよね。出勤時には簡単な記載で済むことも、テレワークでは上司が報告書だけを頼りに状況を判断しなくてはいけません。なるべくわかりやすく現状を伝えましょう。

そのときに思い出してほしいのが、ピラミッドの形です。まずは大まかな内容を項目として挙げ、次にそれに対する結論や結果を書きます。そのあとで詳しい報告を書くようにすれば、視覚的にも情報を取り出しやすい報告書に!

文章にまとめるのが難しい場合は、箇条書きでもかまいません。やったこととその結果、進捗状況などを短く書き、番号や記号で視覚的に塊を示します。そのときもピラミッド構造を意識して、まずは大きな見出しから並べましょう。

業務報告書の構造

大まかな内容を項目として挙げる
▽▽▽
それに対する結論や結果を書く
▽▽
その後、詳しい報告を書く

5W1Hで必要な情報を網羅!

テレワークだからといって、その日の動きをすべて詳細に記さなくてはいけない、ということではありません。「メールの確認」の項目に、そのメールのやり取りまですべて転記してあっては上司も混乱しますよね。

必要な内容が書かれていなければ困りますが、情報過多も見づらいもの。目的にあわせて情報を選択しましょう。ポイントは5W1Hを明確にすることです!


Who

特にチームで行った場合は、誰か担当した業務なのかがわかるようにします。そうでなければ、提出者の記載だけでよい場合も。


When

いつからいつまでの時間で行ったのかを明記しましょう。1日の動きが会社からはまったく見えないテレワークでは、それぞれの作業にかかった時間を記しておくことも大切です。ふだんより極端に時間のかかった業務については、その理由も記します。


Where

カフェ等で作業していても、会社から特に指定がなければ「自宅等」でよいでしょう。ただし、コワーキングスペースを利用した場合に会社から補助が出る場合などは、所在地や利用料金の詳細、領収書などが必要になる場合も。

また、業種によってはセキュリティ管理の観点から、事前に申請したアクセスポイントやPC以外での業務を禁じていることもあります。服務規則を確認しましょう。


What

業務内容は漏れがないように書きましょう。メール確認、データ整理、各種申請…など、日々のルーティンを毎日日報に記すのは面倒!というときは、備考欄に凡例を記して「朝の業務」などとまとめてしまってもいいかも。ただし、必ず事前に提出先に確認をしてくださいね。


Why

ふだんは必要のないことも多い項目ですが、勤務時間が変更になったときや急にオンラインでの作業になったときなど、予定が変わったときには必ずその理由を記します。

また、会社と自宅では環境の違いから業務手順を変えた方が効率のいい場合も多いはず。手順が違う!と上司に指摘されないためにも、その理由や利点はきちんと記しましょう。


How

業務報告書で最も重要視されるのはこの部分です。1週間ごとなどまとまった期間で業務報告書を書く場合は、自分のノートなどに事前にその日の業務予定を立てておき、実際の進捗状況ややり残したこと、確認事項などをメモしておきましょう。報告書にまとめるときに書きやすくなります。
 
 

いままでと同じじゃダメ? 在宅フリーランスの業務報告書

普段から在宅ワークをしていても、テレワークが一般的に普及したことで業務報告書の書き方に迷い始めた人もいるのでは。

これまではこうだったけど…あそこではこうしていると聞いたけど…など、取引先に問い合わせるほどではないけれどなんなく不安に思うこと、ありますよね。

ここでは在宅フリーランスの業務報告書について、基本的なポイントをご紹介します。
 

基本は同じ!ただし、経費にかかわることはすべて明記を

出向での勤務が、テレワークになった!など、取引先がテレワークを導入するにあたってフリーランスの働き方も影響をうけることがありますよね。

また、今後「テレワークの場合、うちの社員はこうすることになったから」と契約先に言われて書式の変更が必要になるケースも予想されます。

基本は一般的な業務報告書と同じですが、フリーランスの場合、特に経費に関わる部分は明確にしておく必要があります

取材や打ち合わせなど、交通費や交際費がかかる場合は記載しておくのが安全です。あとで自分の経費計算のとき、業務実態が証明できないと経費として認められない恐れがあるからです。

取引先に提出したもののほかに、必ず業務報告書のコピーを手元に保管してくださいね。
 
 

業務報告書を簡単に作成するには?

今度から業務報告書を書くように指示があったけど、書式の指定がない!という場合は、テンプレートやツールを使うのも便利です。

無料で使えるものも多いので、自分にあったやり方を探してみてくださいね。
 

テンプレートを利用する

実際の業務報告書なんて見たこともないし、内容は書けるけど、書式のイメージが沸かない…という人は、bizoceanテンプレートバンク などを利用すれば、テンプレートをDLすることができます。いくつかDLしてみて、業務内容に必要な項目が過不足なく補えるものを使用しましょう。

有料版を利用する場合は経費が使える場合もあるので、会社に確認を!
 
 

ツールを利用する

一人ずつの報告書をまとめるのが面倒!という場合は、部署やチームで共有できるflouuなどのツールを利用がおすすめ。テレワークでもお互いの業務の進捗を確認することができます。

ただし、部署全体で同じものを使わなくてはいけないので、個人の意見だけでは導入が難しいことも。

少人数のチームで業務を分担するときや、自分が全体の動きをマネジメントするときなどには便利です。状況に応じて使い分けて!
 
 

WordやExcelで自作する

シンプルなものでよいなら、WordやExcelで自作することもおすすめです。必要な項目を必要なだけ追加することができるので、作業に慣れている人ならテンプレートを使うよりも簡単に作成することができます。

また、先輩や同僚に見本をもらって自分用にカスタマイズしても。業務によって必要な項目や書き方は違うので、必要に応じて少しずつカスタマイズできる自作の書式を用意しておくと便利ですよ。
 
 

業務報告書って、なんのために書くの?

そもそも会社は、なんのために業務報告書を書かせるのでしょうか?日報や簡単なメールでの報告でも十分なのに…と思っていませんか? 

「業務報告書」という形で書類に残すことは、実は労働者自身のためでもあるんです!
 

業務内容の確認のため

テレワークでの在宅勤務となると、会社はその人の働き方を目で見て確認することができません。同じ場所で作業をしていないので、その業務がきちんと間違いなく遂行されているのか判断できないのです。

間違いに気づかず作業を進め、もう取り返しがつかないところまで来てしまった…なんていうことにならないために、上司やほかの人の目で業務内容を確認するのも業務報告書の目的の一つです。

また、テレワークではなかなか他の人からのフィードバックを受け取る機会がありません。進捗状況を確認してもらったり、情報交換したりするためにも業務報告書が重要な役割を果たします。
 
 

勤務実態の報告のため

始業時刻と終業時刻の報告だけでは、その間、本当に働いているのかどうかがわかりません。上司の予想ではこのくらいの時間でできるはずなのに遅い…などと疑われてしまうことも。

どんな手順でどんな作業を行い、その結果どれくらいの時間がかかったのかを報告することは、勤務実態の証明にもなるのです。

また、残業や休み時間などをどの程度取っているのかを確認する目的も。

テレワークでは頑張りすぎてしまう…という人も、働き方に無理がないかどうか第三者の目で確認してもらうことで、作業量や休暇の調整やアドバイスを受けることができます。
 
 

評価のため

在宅勤務での業務は、一生懸命実力以上の成果を出してもその努力がうまく伝わらないこともがあります。提出した仕事にどれくらいの労力がかかっているのかは労働者側が報告しなければわかりません。

完成形が大差ないようにみえても、実は自分の資料は綿密なリサーチと取引先との打ち合わせを重ねていて信頼度が高い…などという場合はぜひ報告書でアピールしましょう!
 
 

テレワークでの業務報告書は大事な情報交換のツール!

身軽なテレワークですが、必ず業務として付随する業務報告書。

慣れないうちは苦労するかもしれません。けれど、働く姿が見えないテレワークでこそ、業務報告書は重要な役割を果たします。

業務報告書は、こちらからは業務の様子を、相手からはその評価を受け取るための伝達ツールです。テンプレや形式を使いこなして、簡潔にポイントを押さえた報告書を作成しましょう。

自分の業務を整理すれば、自分自身の働き方や手順も見直せます。未来の自分へ報告する気持ちで、今日の働きを記録に残しましょう!

 

春緒
この記事を書いた人

春緒

フリーのWEBライター兼シナリオライター。好きなものは本と珈琲。年を取ったら、着物で生活する人になりたい
 
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