生産性が上がる、ワークライフバランスが整うなどの理由で、多くの人から歓迎されているテレワーク。しかし、中にはどうしてもテレワークが嫌いに感じてしまう人もいらっしゃるようです。
この記事では、テレワークが嫌いな人に向けて
・テレワークを嫌いに感じている人の現状
・テレワークが嫌いな理由
・テレワークが嫌いな理由ごとの対策
をご紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
▼ 目次
1. こんな人はテレワークを嫌いになりやすい
2. テレワークが嫌いな人向けの対策
3-1. テレワーク勤務中の雑談がない人
3-2. テレワーク環境が整っていない人
3-3. 勤務時間外にもつい仕事をしてしまう人
3-4. 仕事とプライベートがごちゃまぜになっている人
3-5. テレワーク勤務によって運動機会が大きく減少した人
4. まとめ
オムロンヘルスケア株式会社の調査によると、テレワークによって感じた不調として「肩こり(68.1%)」「腰痛(54.6%)」「姿勢が悪くなる(52.7%)」を挙げた人が非常に多く、テレワークが悪影響を及ぼしていることが伺えます。
こうした理由から「テレワークが嫌いだ」「テレワークが苦手だ」と感じる人も数多くいるということが分かりました。
では具体的に、どんな人がテレワークを嫌いになりやすいのでしょうか。テレワークによる不調を元に、テレワークを嫌いになりやすい人の傾向を洗い出してみました。
とりわけ「テレワーク勤務中の雑談がない人」は、アンケート調査によってテレワークによるストレスを受けやすく、かつ抜け出しづらいことが明らかになっています。
調査によって、肩こり・腰痛といった不調のために「テレワークが嫌い」だと感じている人は、かなりの数にのぼることが分かりました。
しかし、国が推奨する「新しい生活様式」や「働き方改革」でもテレワークが推奨されていることから、今後もテレワークを継続・導入する企業は増加していくことが考えられます。
これからの世の中に「新しい働き方」として定着していくであろうテレワーク。
「テレワークが嫌い」と感じてしまう方でもうまくテレワークと付き合うためには、どのような対策を行えばいいのでしょうか。
この段落では、テレワーク生活を少しでも快適に過ごすための対策をまとめています。
「テレワークが嫌い」だとお悩みの方は、ぜひこの段落をご覧ください。すぐに取り入れられる対策もありますので、早速今日から実践いただけます。
テレワークのために気軽な雑談がなくなったことは、思った以上に多くの人に悪影響を与えています。
普段あまり取り沙汰されることはありませんが、勤務時間に交わされる雑談は
・気分転換
・モチベーションの向上
・新しいアイデアの発見
・ノウハウの共有
など、さまざまな効果をもたらすとされています。
テレワークによってこうした雑談がなくなり、テレワークが嫌い、苦手と感じている人には以下の対策が有効です。
とりわけ、メールや電話、ビデオ会議よりも気軽にコミュニケーションが取れる「チャットツール」の導入は、テレワークによる雑談不足の解消に大きく貢献してくれます。
私自身も、チャットツールを使い始めたことで「こんなことをいちいち訊くのは迷惑かな」という罪悪感が薄れ、積極的にコミュニケーションを取るようになりました。
その結果、コミュニケーション不足による認識の乖離が激減したことはもちろん、気軽に言葉を交わすことにより、テレワーク中の閉塞感や孤独感も小さくなったと感じています。
たとえ仕事内容は同じでも、オフィスと自宅では仕事環境が大きく異なります。オフィスでは当然のように配備されていた机も椅子も、テレワーク時には自前で用意しなければなりません。
オムロンヘルスケア株式会社の調査によると、テレワークによる自宅勤務中の主な姿勢として「机、椅子を使用している」と回答した人は67.6%。
「机を使用し床に座っている」人が23.5%、「机は使用せず床に座っている」人が5.0%と、一定以上の人が体に負担をかける姿勢でテレワークに臨んでいることが明らかになりました。
たとえ快適な椅子に座って仕事をしていたとしても、一日を終えると疲労感が募るもの。
にも関わらず、机も椅子もままならない状態で仕事しなければならないとなれば、疲労感が大幅に増し、「テレワークが嫌い」と感じてしまうのも当然です。
テレワーク環境が整っていない人は、テレワーク環境を整えましょう。
「とはいえ、あれこれ購入したりグレードアップしたら家計が圧迫されるし……」
そうお考えの方は、ぜひ『テレワークで発生した費用はどこまで経費申請できる?具体的な計算方法を紹介』をご覧ください。
購入するものにもよりますが、テレワークにかかる費用は、基本的には企業が負担すべきと定められています。ぜひ、上述の記事をご覧いただき、一度お勤め先にご相談してみることをおすすめします。
テレワークによって、自宅でいつでも「仕事ができてしまう」環境が整ったことで、勤務時間外にもつい仕事をしてしまう人が増えています。
もっと仕事を進めたい、仕事をきちんと仕上げたいという責任感が強い人にほど、こうした傾向がよく見られます。
私自身もそうでした。
夕食後に空き時間ができると「今のうちに仕事を進めておこう」。
休みの日でも、クライアントから連絡が入ると「PCがあるんだから返信しなきゃ」。
そんなふうに、自ら勤務時間外労働に勤しんでしまっていたのです。
いつでも仕事ができてしまうから、つい気になってやってしまう。せっかくの休みなのに、義務感が邪魔をしてリラックスできない。
その勤勉さは誇るべきものですが、それゆえにストレスを募らせてしまっては本末転倒です。
テレワークによる勤務時間外労働を増やさないよう、勤務時間と時間外の区別は明確に引くようにしましょう。
自宅でテレワークをしていると、仕事の合間に家事をしたり、家事の合間に仕事をしたりと、仕事とプライベートの時間がごちゃまぜになってしまいがちです。
「家にいるのだから」と家族から用事を言いつけられてしまうことにストレスを感じている方も多くいらっしゃいます。
私自身もテレワーク勤務者ですが、タイマーを用いたメリハリが非常に役に立っています。
私が導入しているのは「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれるもので、”25分の作業&5分の休憩”の30分を1ポモドーロとし、4ポモドーロ(2時間)ごとに30分の休憩を取るというものです。
この休憩時間を家事やプライベートに充てることでメリハリがつき、テレワークに集中して臨むことができるようになりました。
5分と聞くと短く感じますが、洗面所やトイレを掃除したり、軽い洗濯物をたたむのにはちょうどいい時間。
5分の休憩時間にさっさと家事を済ませることでちょっとした運動にもなり、気分もリフレッシュできますよ。
テレワークによって通勤退勤がなくなったことを歓迎する人は多いですが、その一方で、運動機会が激減してしまった人も多くいらっしゃいます。
運動不足がもたらす悪影響は
・肥満リスクの上昇
・生活習慣病リスクの上昇
・体の免疫力の低下
・ホルモンバランスや自律神経の乱れによる精神的不調
・血行の悪化による集中力の低下
など、実に多岐に及びます。
出社という外出機会を失ったことで自宅にこもりがちになり、日光を浴びる機会が減ってしまうと、こうした傾向により拍車がかかってしまいます。
ぜひ、朝の出社時間を散歩に充ててみてください。朝の光の中、爽やかな気持ちで体を動かせば、一日をすっきりした気持ちでスタートすることができますよ。
簡単なストレッチなどは、先程ご紹介したポモドーロ・テクニックの5分休憩の際に行うにもぴったりです。
おすすめのストレッチ方法は『首・肩こり、腰痛に悩むノマドワーカー必見のセルフケア』でご紹介していますので、こちらも併せてご覧ください。
椅子から立ち上がり、肩甲骨を大きく回すだけでも気分と目がリフレッシュしますよ。
この記事では、テレワークが嫌いと感じている方に向けて、その原因別の対策をまとめました。
世間からは軒並み好意的に受け入れられているテレワーク。しかし、何事も人によって向き不向きがあるように、テレワークにも向き不向きがあります。
もし、あなたが今「テレワークが嫌いだ……」と感じていたとしても、誰からも責められるべきではありません。
やるべきことは、あなたの抱えている「嫌い」という感情を少しでも軽減してあげること。「嫌い」の原因を取り除いてあげて、テレワークとうまく付き合える状態を作り上げることです。
そのための手助けとして、この記事が役立ちましたら幸いです。
東堂
読書好きが高じて小説家デビューを果たした物好き。クラシック音楽とお菓子作りを好みます。