テレワークと子育ては両立できる?先輩ママの経験談とアドバイス

春緒

春緒

2021.04.27
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働き方のひとつとしてのテレワークが定着しつつありますが、家に子どもがいると、いつもどおりに仕事をこなすことは難しいですよね。

わたしも当時2歳だった子どもの世話をしながら、テレワークをした経験があります。子どもと一緒に過ごせるのはうれしいけれど、食事の世話や、遊びの相手も…なかなか仕事に集中できなくて困りました。

子育てテレワークを成功させるにはどうしたら良いのでしょうか。そのポイントは、周囲の理解を得ることと他人の手を頼ること!子育てテレワークの問題解決のコツをその実態とともにご紹介します。


▼ 目次
1. 39.1%が両立できている!子育てとテレワークの両立に必要な3つのものとは?
1-1. 家族の協力
1-2. クライアントの理解
1-3. ベビーシッターや家事代行サービスの利用
2. 子育てテレワークの3つのメリット
2-1. 子供の成長の瞬間に立ち会うことができる
2-2. 家族で過ごす時間が増える
2-3. 時間の調整がしやすい
3. 子育てテレワークの3つのデメリット
3-1. 仕事の時間を確保できない
3-2. 効率的に動けない
3-3. 子どもを邪魔に感じてしまう
4. 子育てテレワークの実情
4-1. 子どもの世話は母親の担当?
4-2. 子育てテレワークに難しさを感じている女性は、男性よりも8.1%も多い!
5. (まとめ)子育てとテレワークの両立は可能


 

39.1%が両立できている!子育てとテレワークの両立に必要な3つのものとは?

39.1%が両立できている!子育てとテレワークの両立に必要な3つのものとは?

働く母親を対象にしたアンケート (株式会社 明日香) では、20.9%が「両立は難しいと感じる」と回答。一方で、39.1%の人が「両立は可能」と回答しています。約4割もの母親が、子育てとテレワークをうまく両立しているんです。

わたしも最初は大変でしたが、周りの助けを得られてからはずいぶん楽になりました。大事なのは、一人でがんばりすぎないこと

子育てとテレワークの両立のための支援について、見ていきましょう!
 

家族の協力

上記アンケートでは、「テレワークの際の育児において、あなたの周りに育児の協力を頼める人はいますか」という質問に対し、「いる」と回答した母親は74.5%に上りました。

そのうち、6割以上の人が配偶者の協力を得ています。もっとも身近なパートナーだからこそ、子どもの世話も平等に、負担のないように分担したいですよね。

配偶者がテレワークでなく協力を頼めない場合は、自分の両親に支援を求めるケースもあるようです。近所に実家がある人や両親が家まで来てくれる環境なら、おじいちゃんおばあちゃんも心強い味方!

おばあちゃんが買い物に連れ出してくれている間に集中する、というふうに、子どもの心配をしなくて済む時間が少しでもあると仕事もはかどります。
 

クライアントの理解

子どもは大人の都合で動いてはくれません。静かにする、と約束しても、飲み物をこぼしたり、宿題を聞きに来たり、兄弟がいればケンカを始めたり。家じゅう大騒ぎで、webでの会議に雑音が入ってしまうことも。

そんなときは事前に相手に相談し、子どもが側にいることを知っておいてもらいましょう。よほどのことでない限りは相手も事情を汲んでくれるはずです。

また、お昼寝の時間にweb会議を合わせるなど、可能であれば子どものリズムでスケジュールを組んでもらうのもひとつの方法です。子どもに言い聞かせるよりも、大人と交渉したほうがスムーズですからね!
 

ベビーシッターや家事代行サービスの利用

働く母親の強い味方、ベビーシッター!家族の協力が得られないときや重要な打ち合わせの際などに、別室で子どもの面倒を見てくれる人がいたらありがたいですよね。

でも、プロにお任せするのは予算が…と悩んでいるなら、国の支援を利用しましょう。

新型コロナウイルス感染症対策のための休校休園に伴ってベビーシッターを利用した場合に「ベビーシッター派遣事業」(内閣府)の助成金を利用すると、通常より多い月額最大26万円の支援が受けられます。この制度はフリーランスでも活用できますよ。

また、宅配やデリバリーの食事や、ダスキンの家事代行サービスなどを利用して家事の負担を軽減することもできます。

無理をしすぎて体を壊しては元も子もありません。これは必要経費と割り切って、疲れたときはプロの手を借りちゃいましょう!
 
 

子育てテレワークの3つのメリット

子育てテレワークの3つのメリット

さまざまな工夫が必要な子育てテレワーク。それでも、「テレワークと子供に関するアンケート調査」(プリママーズ) では76.5%の母親が「これからも続けたい」と考えています。子育てテレワークには、どんなメリットがあるのでしょうか?

子育てテレワークのメリットを3つ、ご紹介します!
 

子どもの成長の瞬間に立ち会うことができる

子どもが小さいうちは「初めて歩いた」「初めて一人で着替えができた」など、写真や映像に残しておきたい「初めての瞬間」がたくさんあります。そうした瞬間を記録したり、一緒に喜んだりできるのは家で一緒に過ごしているからこそ。

お昼寝のためにパジャマに着替えさせたとき、子どもが初めて一人でボタンを留められたときはわたしまで胸が熱くなりました。

保育園や幼稚園でお友達と成長するのもいいけれど、幼い時の思い出を家族で共有できることは子ども自身にとっても嬉しい経験になるはずです。
 

家族で過ごす時間が増える

普段は帰宅がバラバラな家族も、テレワークなら同じタイミングで食卓を囲むことができます

わたしもコーヒーを淹れに台所へ行くついでにお米を研いだり、肉や魚に下味をつけたりしていました。仕事が終わったらそれを焼くだけ。すぐに夕食を食べられます。

通勤時間もないので、家族のだんらんの時間がゆったり取れるのもいいですよね。

また、お昼休みにお弁当を買ってみんなで公園へ、なんてことも可能です。ちょっと気分転換をしたいと思ったときも、子どもを連れてお散歩したり、コンビニまで飲み物を買いに行ったり。

ちょっとした時間を家族と過ごすことができて、心の余裕にも繋がります。仕事と家庭のバランスを見直す機会にも!
 

時間の調整がしやすい

この仕事が終わったら子どもと遊ぶ、子どもが寝たらもう一仕事…など、仕事の時間と子どもとの時間を自分で調整しやすいのもテレワークのメリットです。

急に子どもが熱を出したときも自分の仕事だけを調整すればいいので、周りに気を遣わずに済みます。

また、仕事が家の中だけでできるということは、業務時間以外も含めて時間の使い方を考えることができるということ。

今日の業務はだいたい終わったから、残りは夜、子どもが寝てからゆっくり…という働き方も可能です。子どもの時間と自分の時間をうまく組み合わせることができれば、ストレスなく仕事をすることができますよ。
 
 

子育てテレワークの3つのデメリット

子育てテレワークの3つのデメリット

メリットもたくさんある子育てテレワークですが、悩みもあります。子どもと仕事、どちらも大切だからこそ、一杯一杯になってしまうことも。

子育てテレワークのデメリットを理解して、問題解決につなげましょう!
 

仕事の時間を確保できない

家の中にママやパパがいれば、子どもが遊んで欲しいと思うのは普通のこと。親だって、子どもがいたずらをはじめたら放ってはおけませんよね。

とはいえ、webでの大事な打ち合わせや商談中に子どもが飛び込んできてしまっては、仕事が思うように進みません。集中して資料を作成しているのに、子どもに呼ばれ、途中で手を止めざるを得ないこともあります。

テレワークと子供に関するアンケート調査」(プリママーズ) でも、23.5%の母親が「まとまった時間がとれない」と回答しました。

集中して仕事できないと、クオリティにも影響します。特にフリーランスの場合は仕事の評価が収入に直結しますから、死活問題にもなりかねません。家族やプロの手を借りて、一日のうち数時間は集中できる時間を確保しましょう。
 

効率的に動けない

子どもには子どもの生活リズムがあります。保育園や学校の生活習慣を崩したくないと思うと、段取り良く物事を進めることができないことも。

朝はメールを確認して、タスクリストを使って、資料を用意して…と思っていても、子どもの要求は時間を選びません。思うように仕事が進まず、何もできずに一日が終わってしまう日もありますよね。

納期などは余裕をもって、スケジュールを組みましょう。できるときはできる、できないときはできないと割り切ってしまうことも必要です。

時間が取れたときに精一杯集中して、子どもの活動時間は単純作業にあてるなど、流動的でメリハリのある段取りを組みましょう。
 

子どもを邪魔に感じてしまう

慣れない環境の中、子どもの世話をしながら普段どおりの仕事をこなす…そんな状況に長く置かれると、つい子どもを邪魔に感じてしまうことがあります。

ストレスが溜まっていると、叱るときもきつい口調になってしまいがち。かわいい子どもを邪魔に思う自分を、後で責めてしまいますよね。

でも、予定通りに物事が進められなくてライラしてしまうのは当然のこと。まずは自分自身の状況を受け入れて、必要な支援について考えましょう。手伝ってくれる人や利用できる支援は、どんどん頼ってくださいね!

仕事も子育ても一休みして、ゆっくり休める時間を持つことが大切です!
 
 

子育てテレワークの実情

メリットもデメリットもある子育てテレワーク。みんな同じような苦労をしているはず。

ところが、実際には男性よりも女性の方が大きな負担を感じているようです(参照先:日本労働組合総連合会「テレワークに関する調査2020」)。

働く女男の負担の差は、意識の差です。円滑な話し合いのためにも、それぞれの現状を知っておきましょう。
 

子どもの世話は母親の担当?

夫婦共働きが当たり前のこの時代でも、子どもの面倒を見るのは母親の仕事、という雰囲気は根強く残っています。夫婦両方がテレワークになった場合でも、育児の負担は母親に偏りがちです。しかし母親も父親も、同じように責任ある仕事を任されています。

テレワークと子供に関するアンケート調査」(プリママーズ) でも「休みなのに夫が部屋に閉じこもり、自分が仕事をしながら子どもの面倒を見た」「夫は私が働いていると思っていない」など、理解のない配偶者にストレスを感じるケースが報告されました。

子育ては女性だけの問題ではないことに、もっと多くの男性に気づいてほしいですね。

一方で「お互いにできるほうができることをやった」と、上手にバランスを取って困難を乗り越えた夫婦も。「自分の洗濯ものは自分でたたむ」など、家族でルールを決めてもいいかもしれません。

わたしの家では夫婦で家事を分担していますが、仕事の忙しい時期などは申告制で交代することにしています。普段からこうしたことを、家族で話し合っておくことも大事です。
 

子育てテレワークに難しさを感じている女性は、男性よりも8.1%も多い!

日本労働組合総連合会の「テレワークに関する調査2020」では、子どもが家にいる状態でのテレワークに難しさを感じていると回答したのは男性が67.7%、女性が75.8%でした。なんと、女性のほうが8.1%も高いという結果に!

女性のほうが、子育てとテレワークの両立に悩んでいることがわかります。

育児の負担や子どもに対する意識には、男女で差があるようです。夫が「うちはうまくいっている」と思っていても、妻は不満を感じているかも。

子育てとテレワークの両立については、夫婦で意識の共有をする必要がありそうですね。
 
 

(まとめ)子育てとテレワークの両立は可能

子育てとテレワークの両立は可能です。ただし、たった一人で完璧にこなすのは難しい部分もあります。成功のためには、支援と協力が不可欠です。家族や企業の理解を得て、人の手を借りながらバランスを取りましょう。

働きながら、子どもの成長を近くで見守ることができるテレワーク。家族と過ごす時間が増えることは生活の質の向上にもつながりますが、仕事に集中できずに効率が下がりやすいというデメリットも。夫婦の意識の違いから、どちらか一方が大きな負担を抱えることにもなりかねません。

子育てテレワークのメリットを生かし、周りと協力しながら、仕事も子育ても充実した日々を目指しましょう!
 

春緒
この記事を書いた人

春緒

フリーのWEBライター兼シナリオライター。好きなものは本と珈琲。年を取ったら、着物で生活する人になりたい
 
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